マーケティングや営業に欠かせないファネルとは?ファネルプロセスごとのアプローチも紹介

2023年4月20日
ファネルとは、ユーザーが商品やサービスを認知し、購買に至るまでの過程を図式化したものです。認知から購買にいたるまでの過程をファネルプロセスといいます。

ファネルでは、多くの人が商品やサービスを認知しても、購買に至るのは一握りの人のみ、という状況を把握することができます。

ファネルプロセスの把握は、マーケティングには欠かせません。

本記事では、ファネルやファネルプロセスについて紹介しています。内容を一通り確認してみましょう。

ファネルとは

ファネルとは、漏斗のことをいいます。グラフなど、逆三角形の形状を表すときに用いられる言葉です。

マーケティングに使われるファネルとは、ユーザーが商品を認知し、購買にいたるまでを図式化したもので、その過程をファネルプロセスといいます。

三角形の底辺部分は最も広く、その中で購入にまで至るユーザーは三角形の頂点があらわすとおり一握りです。

最初の認知から購入に至るまでのプロセスにおいて、ファネルプロセスを意識しながら段階ごとにアプローチ手法を変えることが大切です。

ファネルの重要性とメリット

WEBマーケティングやセミナー、展示会などで集客した顧客は会社の資産ともいうべき存在です。多くの集客は、自社の認知度を高め、購買者数獲得の基盤となります。

ここでは、ファネルを活用したマーケティングの重要性とメリットを紹介します。

離脱ポイントの見極めと対応した施策の考案

認知から購買へ至るまでのプロセスは以下の通りです。

  1. 認知
  2. 興味関心
  3. 比較検討
  4. 購入

各項目の人数を把握できれば、どの段階でユーザーが離脱しているのか、という重要なポイントを分析、把握できます。

認知から興味関心の段階で大幅に人が減っていると、集客の成果を活かしきれていないことになります。

また、比較検討から購入に至る数が少なければ、決定的な訴求ポイントが欠けていると見て良いでしょう。

ファネルプロセスを分析することで、ボトルネックが鮮明になり改善ポイントが見つけやすくなります。

ペルソナを鮮明にできる

段階ごとのファネルを分析すると、ペルソナも鮮明に描き出すことができます。ペルソナとは、商品やサービスを売り出すときに自社がターゲットとすべき購買層のモデルを指します。

ファネルプロセスごとの背景に見えるユーザー心理の移り変わりを把握できれば、趣味嗜好をより具体的にすることができ、ターゲットとすべきペルソナ設定はより具体性を増すでしょう。

コンバージョン率アップへの貢献

ファネル分析が進み、ペルソナの鮮明化までできると、購買へと至る人数を増やすことができ、結果としてコンバージョン率の向上に結びつけることができます。

分析が深まれば深まるほど、製品やサービスの施策や販売方法、購買までのプロセスを最適化できるでしょう。

ファネルの種類

マーケティングファネルには、バーチェスファネル、インフルエンスファネル、ダブルファネルの3つの種類があります。それぞれのファネルによって、図式のスタイルはさまざまです。

それぞれの項目ごとに詳細を紹介します。

バーチェスファネル

バーチェスとは、英語で購入、購買を意味する言葉で、消費行動を図式化したファネルです。これまで説明してきた一般的なファネルはバーチェスファネルに該当します。

商品の認知から興味・関心、比較・検討、購入・申し込みという段階を進むにあたって、だんだん少数に絞り込まれていく様子を、漏斗のような形で表しています。

インフルエンスファネル

バーチェスファネルとは逆に、消費者が商品を購入したあとの行動を図式化したものがインフルエンスファネルです。

誰でも気軽に発信できるようになった現代では、購入した消費者が優良な広告塔となりうるようになりました。

BtoC業界では、消費者の口コミやレビューが集まりやすく、企業の広告よりも効果を持つようになっています。

消費者にどのようなイメージをもってもらい、周りの人へどのように発信してほしいのか、という点を検討する時に、インフルエンスファネルは役立ちます。

ダブルファネル

※参考:Adobe Experience cloud Blog

ダブルファネルは、前述のバーチェスファネルとインフルエンスファネルを組み合わせて、より大きな効果を生み出そうとする考え方です。

購入までのプロセスと、購入後の発信行動までを可視化することで、よりピンポイントな訴求を行うことができます。

企業発信の宣伝活動も重要ですが、ユーザーから発信される口コミや評判も見逃せない効果があります。

ファネル分析の活用方法

ファネルプロセスを踏まえて、施策の立案への応用方法をECサイトを例にとって紹介します。

ECサイトの行動履歴

ECサイトへ訪問するユーザーがとる一般的な行動は以下のとおりです。

  1. サイトの訪問
  2. サイト内で商品を探す
  3. 商品詳細ページで、見た目や機能を吟味し、比較検討する
  4. 商品をカートに入れる
  5. 商品の購入

以上の流れに、人数の推移を当てはめた具体例を作成します。

  1. サイトの訪問 100人
  2. サイト内で商品を探す 70人
  3. 商品詳細ページで、見た目や機能を吟味し、比較検討する 30人
  4. 商品をカートに入れる 20人
  5. 商品の購入 10人

具体例のケースでは、サイト内で商品を探すため、比較検討に至るまでのプロセスで半数以上の人が離脱しています。

比較検討にまで至らなかった原因はいくつか考えられますが、商品の探しにくさが挙げられるのではないでしょうか。

また、カートに商品を入れたものの、購買に至らなかった人の割合も多いです。購買を後押しする最終的な訴求ができていない可能性が考えられます。

ファネルプロセスを活用すると、簡単な分析でも商品ラインナップや見せ方、カートから購買までの繊維のしやすさや訴求について問題があるのではないか、という予測を立てることが可能です。

フェースごとに行うべきアプローチ手法

ファネルプロセスごとに行うべきアプローチ手法について、以下のとおり考察しました。

認知段階

認知段階では、できるだけ多くのユーザーへ、自社のサービスや商品を知ってもらうための施策を行います。

具体的なアプローチの手法は以下の通りです。

  • WEB広告の展開やコンテンツの公開と発信
  • SEO施策の実施
  • SNSを使った情報発信

認知層が多ければ多いほど、多くの購買層を獲得できる可能性が高まります。ピンポイントな訴求と併せて、広くリーチするための訴求も重要です。

比較検討まで

比較検討段階に進んでいるユーザーはすでに興味関心を持っているため、関心に合わせた価値のある情報提供が必要です。

ニーズを高めるためにメールマーケティングや、コンテンツの配信などを行い、適切な距離感を保ちながら良好な関係を築き上げます。

比較検討までのアプローチ手法は以下のとおりです。

  • リレーションシップの構築
  • ユーザー個別のニーズを把握する
  • ニーズに合わせたピンポイントな情報の提供

購買につなげるには、ユーザーの比較検討をしっかりサポートすることが大切です。

購買まで

購買を検討している顧客は、サービスや商品に対するニーズが高いため、より具体性を持ったアプローチが必要です。BtoB企業であれば、営業社員からのアプローチや具体例をもった説明などを行います。

具体的なアプローチは以下の通りです。

  • 他社サービスと比較検討しやすくするための詳しい資料
  • 購入方法や問い合わせ先などを明らかにする
  • アフターサービスなど付加価値情報の提供

自社の商品やサービスをより深く理解してもらうための行動が求められます。

まとめ

ファネルには3つの種類があり、ファネルプロセスの人数の推移を把握することで、商品やサービス、ECサイトが持つ課題を洗い出すことができます。

また、ファネルプロセスごとの適切なアプローチは、購買へ至る人数を大きく左右します。

営業活動やマーケティングにおいて、ファネルとファネルプロセスの把握は欠かせません。購買までの過程で何が起きているのか、ファネルを用いて把握できるようにしておきましょう。

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