Google アナリティクス 4(GA4)とは?ユニバーサルアナリティクスとの違い

2023年3月2日
現行のGoogleアナリティクス(UA)は、2023年の7月1日をもってサポート終了となり、完全にGA4へ移行します。

完全移行に踏み切れずUAメインの運用となっている人は、できる限り早めの対応をしておいたほうが良いでしょう。

本記事では、Googleアナリティクス4と現行のユニバーサルアナリティクスとの違いについて、紹介しています。完全移行前にぜひ内容をご確認ください。

なお、本記事ではGoogleアナリティクス4の略称としてGA4、ユニバーサルアナリティクスの略称としてUAと記載しています。

Googleアナリティクスの種類

現在利用できるGoogleアナルティクスの種類は大きく分けると、ユニバーサルアナリティクスとGoogleアナリティクス4の2種類です。

各アナリティクスの概要を以下に紹介します。

ユニバーサルアナリティクス

ユニバーサルアナリティクスとは、現行のGoogleアナリティクス4の一つ前のバージョンのことを言い、略称UAとも呼ばれます。2020年の10月14日以前まではGoogleアナリティクスといえばUAのことを指していました。

バージョンアップしたとはいえ、今でもUAをメインに使っている人は多いのではないでしょうか。ほとんどの機能を無料で使えるため、WEBマーケティングの学習から高度な使いこなしまで、広範囲をカバーできる強みがあります。

ユーザーが多いため、書籍や専門サイトなど多くの情報が簡単に得られる点も特徴的です。

Googleアナリティクス360という有料版もあります。基本的な使用感はUAと同じですが、データの反映速度やデータ量の上限に違いがあります。Googleからのサポートが受けられる特典もありますが、月額150万円〜と高額です。

後継のGoogleアナリティクス4

Googleアナリティクス4は次世代のGoogleアナリティクスとされ、現行では最新バージョンです。略称GA4として広く認知されています。

今後のアップデートはGA4にて行うとGoogleからアナウンスされました。バージョンアップされたもののUAほどの機能は揃っていないため、完全に移行するにはもう少し様子を見たいという人が多い状況です。

Googleアナリティクス4とユニバーサルアナリティクスの大きな違い

UAからGA4へバージョンアップする過程で、2つのアナリティクスには決定的な違いが生まれました。

違いの詳細について、以下に説明します。

分析する軸の違い

GA4への移行に伴い、分析の軸がセッションからユーザーへ移行しました。以前のUAでは、セッションと呼ばれるユーザーの訪問数が重要な指標とされていましたが、GA4では名称がセッションからユーザーへ変更されています。

サイトの訪問数であるページビューを、ユーザーの行動として捉えるイベントに計測する点は決定的な違いと言えるでしょう。

分析軸の変更は、訪問数を最適化するサイト作成から、よりユーザー満足度を重視した指標へ変わったと見て取れます。

GA4はライフタイムバリューが重視される今後のWEBマーケティングにより最適化されたバージョンアップです。

GA4とUAは別ものと考える

計測するための軸が異なるため、GA4とUAは別の分析ツールと考えたほうが良いでしょう。UAで計測できていたツールが、GA4に引き継がれていないなど、データの引き継ぎは困難です。

同じ名称の指標でも、計測軸の変更によって、数字が合わなくなっているなど、2つのツールで異なるケースがあります。

GA4の具体的な変更点

分析軸の決定的な違いの他に、UAとGA4の間にはどのような変化があるのでしょうか。

具体的な変更点を以下に紹介します。

  1. ダッシュボードのUIの変更
  2. 分析指標がセッションからイベントへ
  3. 直帰率がエンゲージメント率へ
  4. コンバージョンのカウント方式変更
  5. 探索機能の追加
  6. 複数のデバイスを使いこなすユーザーの追跡

ダッシュボードのUIの変更

GA4ではダッシュボードのUIが大幅に改善されました。特に左側のメニュー項目は、すっきりとしたメニューバーに整理され、項目もまとめられています。グラフの視認性が良くなり、使いやすくなりました。

分析指標がセッションからイベントへ

UAでは、セッションを分析指標としていましたが、GA4ではイベントを指標とする計測へ変更されました。

イベントとは、ユーザーが起こしたアクションのことと置き換えるとわかりやすいです。

例えば、ユーザーがサイトを訪問する、購入、WEBサイト内に埋め込まれた動画の閲覧などは、イベントとして計測されます。

直帰率がエンゲージメント率へ

GA4では直帰という概念がなくなりました。したがってUAの項目にある直帰率はGA4にはありません。直帰率の概念は曖昧でわかりにくかったため、消滅は歓迎される改善ポイントの一つです。

代わりにエンゲージメントが追加されました。エンゲージメントとは、コンテンツやサービスを通じて、顧客とのつながりをより強固にするという意味が込められています。

GA4では、コンテンツに対してユーザーが何かしらの行動をとった時にカウントされます。

コンバージョンのカウント方式変更

コンバージョンのカウント方式がGA4では変更となりました。UAでは1回の訪問につき、複数回のコンバージョンを達成しても1としかカウントされませんでしたが、GA4では、1回の訪問でも達成した回数分カウントされます。

したがって、計測方法の違いによってUAとGA4では、コンバージョンの数に違いが見られます。GA4の方がより正確になったと言えるでしょう。

探索機能の追加

GA4では新たに探索という機能が実装されました。分析軸をカスタマイズすることができ、分析したい項目にフォーカスしてさらに深堀りすることができます。

探索は分析したいものがないと機能しないため、サイト運営の方針が決まっていないと上手く使いこなせないでしょう。

以下のテンプレートが用意されているため、慣れない間は活用してみましょう。

  • 目標達成プロセスデータ探索
  • 経路データ探索
  • セグメントの重複
  • コホートデータ探索
  • ユーザーのライフタイム

複数のデバイスを使いこなすユーザーの追跡

GA4では、スマートフォン、タブレット、パソコンなど異なるデバイス間でのユーザーの行動を追跡できるようになりました。

インターネットのインフラ拡充に対応するためのバージョンアップです。閲覧をスマートフォンで行い、購入や決済をパソコンで行う、というデバイスの使い分けにも柔軟に対応できます。

Googleアナリティクス4へ切り替える時の注意点

UAユーザーは、いずれGA4への対応を迫られる時期が来ますので、事前にGA4へ切り替える際の注意点を抑えておきましょう。

切り替えの際の注意点を以下に紹介します。

データ引き継ぎができない

長きにわたってUAに蓄積してきたデータはGA4に移行できません。根本的にGA4は別のツールへバージョンアップしているため、同じツールとして扱うことができないためです。

データ移行に関してはどうにもならないため、UAを使いつつGA4を早めに運用してデータ収集を進めるよりほかありません。

データの保存期間が短い

世界のトレンドとなっている個人情報保護の観点から、GA4ではデータの保持期間が短くなっています。その期間は最大で14カ月です。

14カ月のデータ保持期間は、探索機能で得たデータのみに適用されます。すべてのデータが14カ月と混同してしまいがちですが、単純集計のデータはUAと同じく期間の制限はありません。

まとめ

WEBマーケティングに従事する人にとっておなじみのGoogleアナリティクスは、次世代Googleアナリティクス4として、大幅にバージョンアップされました。2023年7月1日にはUAのサポートが終了し、完全にGA4へ移行します。

ほぼ別の分析ツールに進化するため、多くのユーザーが戸惑うでしょう。

GA4は時代に即したバージョンアップです。今後、重要になるライフタイムバリューを意識したマーケティングに対応するためにも、UAと同様にGA4を使いこなせるようになっておきましょう。

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