cdp構築って何をしたらいいの?導入するメリットと手順を解説!

2024年6月11日
皆さんcdpという言葉を聞いたことがありますでしょうか?マーケティングに関わりがある方であれば聞いたことがあるのではないでしょうか。近年耳にする機会の増えてきたcdpですが、有効活用できればマーケティングを行う上で非常に役立つ味方となるのです。

 

本記事ではcdpとはどんなものなのか、導入するメリットと構築手順を解説していきます。

最後までお付き合いくださいませ。

cdpとはどんなもので何ができるのか

cdpとはCustomer Data Platformを略したもので、「顧客データ基盤」を意味しています。役割としては言葉の通り、ユーザーデータを活用するための基盤となるもので、ユーザーデータの管理が主な導入目的です。cdpを有効活用することでマーケティングを効率的に行うことが可能となります。本項ではまず、cdpを導入することで何ができるのかを解説していきます。

データの蓄積・統合

cdpの主な機能の一つに、膨大なユーザーデータの蓄積と統合があります。ユーザーの属性や趣向、Web上における行動といった大量の情報を収集して蓄積する機能です。サイトを開いたユーザーの行動履歴や購入履歴等の情報を収集することができます。

マーケティングを行う際に、データの分析というのはとても重要な要素です。データ分析からマーケティング戦略を策定する際に、cdpは個別のシステムに分散しているデータを一つに集約してより深い分析に活かすことができます。

データ蓄積と並ぶcdpの大きな大きな役割が、蓄積したデータの統合です。

cdpでは蓄積したデータをユーザーIDに紐づけすることで、各ユーザーごとの個人データとして統合することができます。ユーザーごとに個別のIDを作成し、複数のデータから連携した氏名やメールアドレスといった情報を一つに統合することで、顧客個人の詳細なデータを作成できるのです。

所有するユーザー情報が詳細であるほど、ユーザーの属性やニーズを正確に把握することができます。それによってより精度の高いマーケティング戦略を策定し、施策の効果を高めていくことが可能となります。

分析・施策との連携

データの蓄積・統合が完了したら、マーケティング戦略を策定するためにデータを分析します。属性や行動履歴と繋がったユーザー個人のデータを活用することで、商品・サービスに対してニーズを持ったユーザーの情報を分析することができます。

同じ属性を持ったユーザーであっても、興味を持つ商品・サービスが異というといは頻繁に起こることです。cdpを活用してユーザー個人の情報とWebサイトでの行動履歴を紐づけることで、ユーザーそれぞれに最適したマーケティング施策を行うことができます

広告の公開といった費用が掛かる施策を行う際、コストパフォーマンスを上げるためにマーケティングの対象となるユーザーの分析を行うことで、より無駄のないマーケティング戦略の策定・実行が可能となります。

cdpのメリット3選

cdpを構築することでどういったことが可能になるのかを解説してきましたが、cdpを構築して上記のように活用することでどんなメリットがあるのでしょうか。

cdpを構築・導入するメリットについて解説していきましょう。

ユーザーデータを一括管理できる

cdpを構築・導入することで、複数のデータ元に散らばったユーザーデータを統合して一括管理することができます。各ユーザーの属性や行動といったデータを管理・活用することができるのはcdpを導入する大きなメリットの一つといえるでしょう。

現代ではインターネットが大きく普及したこともあり、様々なメディアをユーザーが利用することで接点が多くなっています。接点が増えた弊害として、各メディアでユーザー情報を管理していると同一顧客であると判断ができず、最適とは言えないマーケティング施策を行ってしまう危険性があります。

ユーザーデータを一括管理することでそのようなことが起きるのを防ぎ、ユーザーごとに適したマーケティング施策を行うことができます。

生産効率の向上

cdpを構築・導入し、データを一括管理することで生産性の向上を期待することができます。各システムに散らばっているデータを集めて一つにまとめるのは、基本的に大きな時間がかかります。cdpを導入することで情報の蓄積・統合をスムーズに行うことができます。

上記のように情報を一括管理することで社内での情報共有を毎度行う必要がなくなり、作業効率の向上が期待できます。

ユーザー一人ひとりを詳細に分析できる

cdpを構築・導入することで、各ユーザー情報を深堀りして最適なマーケティング施策を行うことができます。ユーザーデータが一括管理されていないことで起こりうるエラー、例えばメールマガジンを同一ユーザーに複数配信してしまうといったミスを防ぐことができます。

cdpを利用してユーザーの好みや傾向を分析・把握して各ユーザーごとに最適なマーケティングを行うことで、ユーザーからの信頼を獲得することにも繋がっていきます。

cdpのデメリット

cdpは正しく活用できれば大きなメリットがあり、強い味方となります。しかしその反面、導入に対して起こるデメリット・リスクについて正しく知っておく必要があります。cdpを構築することで生まれる危険・デメリットについて説明していきましょう。

データ漏洩のリスク

cdp構築後に最も懸念されるのがデータ漏洩です。cdp導入最大のデメリット・リスクともいえるでしょう。データの管理・セキュリティが整っていなければ、大きな危険を伴うことになるでしょう。

cdpのメリットにデータの一括管理が可能と記載いたしましたが、これは裏を返せば重要なデータが一つの場所に集まっているとも言えます。重要なユーザーデータをひとまとめにして管理するのであれば厳重なセキュリティが不可欠です。

管理状況・セキュリティ対策が十分でなければ、不正なアクセスでユーザーデータが漏洩してしまい、ユーザーからの信頼を大きく失ってしまう危険があります。そうならないために、データの管理・保守、社員教育を徹底し、管理体制を整える必要があります。

自社内のデータしか集積できない

cdpには、自社内に保有されているデータしか集めることができないというデメリットがあります。cdpではあくまで自社内の複数のシステムに散らばったデータを蓄積・統合するため、外部のデータを収集することはできません。そのため蓄積される情報が主観的なものになりやすい傾向があります。

主観的なデータであると正しく理解して情報を活用するか、外部情報を収集できる他のツールや施策と組み合わせて使用するのが良いでしょう。

構築・運用の難易度が高い

cdpは導入して正しく運用できればユーザー情報を効率的に駆使することができ、マーケティング戦略を有利に進めるのに大きく役立ちますが、高精度な分析を行うには専門知識と能力が必要となります。

cdpを十分に生かすことのできる能力を持った人員が社内にいない場合、導入・運用費用に見合った成果を得られない可能性があります。そのため、cdp導入にあたり、cdpに知見のある人材の確保は必須といえます。

cdpを構築・運用するには、その前段階として十分にcdpを活用できる人材が社内にいるのか、確保できるのか確認が必要でしょう。

cdp構築手順

ここまではcdpを導入するメリット・デメリットについて解説してきましたが、実際にcdpを構築したい場合、どのような手順で進めていく必要となるのでしょうか。一つ一つ順を追って解説していきます。

1.cdp導入目的の明確化

cdpを導入するのであれば、まず導入する目的を明確にしましょう。具体的に言うと、なぜユーザ情報を蓄積・統合するのか、統合して何をしたいのということです。

目的を明確に決めずに導入してしまうと、ユーザ情報がひとまとまりになっているだけの、ただのデータの塊になってしまう恐れがあります。

cdpをマーケティング戦略の策定に活用していくためにも、自社の課題を洗い出して何を目的として運用するのか明確化しましょう。

2.cdp基板設計

導入目的を明確にすることができたら、本格的にcdpの構築へ入っていきます。まずは構築するcdpの基板設計を行います。最初の手順として自社内で保有しているデータの確認を行い、自社内にあるデータにどんな種類のものがあるのかを整理しましょう

データの確認が済んだら、各データの連携方法を確認してどのように基盤構成を作成するのか設計を行います。

3.データ取得

基板設計が完了したら、次にデータ取得を行います。構築するcdpにどんな方法で各情報元からデータを連携させるのかを決定する工程です。システムからデータを連携する方法には下記のようにいくつかの種類が存在します。

・SFTP/FTP連携

・API連携

・タグ連携

・バッチ連携

使用するシステムによってどの連携方法が向いているかは違いますが、基本的にはcdpのコネクター機能を使用すればデータ連携が難しくありません。

cdpには基本的にコネクター機能が付いていますが、連携したい情報に合ったコネクターでない場合には別途開発を行うなど対応が必要となります。

4.データインポート

データ取得ができたらそのデータをインポート(取り込み)しましょう。データ取得設計にしたがってデータをインポートしていくので、作業自体は比較的難しくありません。しかし、cdpはものによってインポートできる容量に制限が存在する場合があります。インポートできるでデータ量に制限がある場合、例えば「直近5年分のデータ」とするなど、どこまでのデータをインポートするのか自社内で精査を行わなければなりません。

インポートするデータの精査する基準は自由ですので、期間でなくとも他に条件を決めて不要なデータを省いてしまうのも選択肢の一つです。

情報は次々に蓄積されていくので、この段階である程度自身で制限をかけてしまうと後々活用しやすくなるというメリットもあります。

5.データウェアハウス構築

データのインポートの次はデータウェアハウスの構築という工程に入ります。インポートされたデータはデータレイク(整理・加工されていない状態のデータ)となっています。このデータレイクのままでは今後のデータ分析に使用するのが難しいため、データウェアハウスにデータを加工し、構造を統一することでデータ分析などに最適化された形にデータを変更します。

データウェアハウスになったデータでは重複しているデータは削除せずに、可能な限りシンプルな形にしていくことを目的とします。使用するデータをシンプルにすることで容量が大きくなりすぎることを避けることで、運用時のパフォーマンスを向上させるという狙いがあります。

6.データマート構築

データウェアハウス構築の完了後は、データマート構築を行ってユーザーデータを統合します。データマートというのはすべてのユーザーを一つにまとめたIDリストに対して、その人がどんなユーザーなのか(属性情報)、どんな行動をとっているのか(行動情報)を各ユーザーとリンクさせたデータのことを指します。

このデータマートを確認すれば、そのユーザーの属性と行動がわかるようになっています。

データマートを構築する際には、ユーザーリストからは年齢や性別・居住エリアなどの属性情報、購買履歴から購入の回数や金額といった情報をリンクさせます。

データマートはユーザーの分析に活用されるので、データ項目も作成しましょう。

分析に使用するデータなので、少しでも精度を上げようと時間をかけすぎてしまうことがありますが、最初から完璧な状態にするのは非常に難しいため、最初は優先度の高いものに絞って行うなど目的に合わせてある程度項目を絞るのが良いでしょう。

7.エクスポートデータ・コネクター作成

cdp構築最後の工程がエクスポートデータ・コネクターの作成です。構築したデータマートを使用する各ツールへ連携していきます。ツールとリンクさせることで「購入経験はないが頻繁にWebサイトを訪問するユーザー」や「メルマガを3か月以内に開封しているが、購入には至っていないユーザー」といった、複数情報を合わせたセグメントの作成・分析が可能となります。

データマート構築の際に必要なデータ項目は整理しているかと思いますが、施策実行にあたり不足している情報がないか改めて確認しておきましょう。

まとめ

cdp構築にあたって、導入のメリット・デメリット、構築手順について説明してきましたが、いかがでしたでしょうか。cdpを構築し、正しく活用できれば、マーケティング戦略の策定に大きな力となります。cdpを構築し、ユーザーへのアプローチに役立ててみてはいかがでしょうか。「ビアフロス」は、デジタルマーケティングの悩みを解決するサービスです。AIを活用した顧客分析で、適切なタイミングや手法を把握できます。デジタルでの営業活動効率化に興味がある方は、下記リンクのから無料トライアルまたは資料請求をご利用ください。

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