リアルタイムマーケティングの特徴や事例を紹介!実施するメリットも徹底解説

2024年5月28日
近年、SNSやライブ配信などを活用したリアルタイムマーケティングが注目されています。

顧客のニーズが多様化する中、ターゲットにピンポイントで商品の情報を届けることは難しくなってきているのが現状です。

そんな中、リアルタイムマーケティングを実施し、顧客が求めるものを瞬時に見極めて適切に情報発信を行うことで、大きな広告効果を生みそこから売上向上にもつながる可能性があります。

この記事では、リアルタイムマーケティングの特徴や活用事例についてご紹介します。実施するメリットについても詳しく解説しておりますので、ぜひご覧ください。

リアルタイムマーケティングとは?2つの特徴

リアルタイムマーケティングとは、顧客が情報を求めているタイミングで情報を発信してコミュニケーションを取り、広告効果を高めるという手法のことです。

1990年代にアメリカのコンサルタントのレジス・マッケンナ氏が提唱してリアルタイムマーケティングは浸透していったと言われています。

現在はSNSの普及により手法が多様化していますが、大きく分けると2つの特徴が挙げられます。

顧客データをリアルタイムで活用できる

リアルタイムマーケティングは顧客データをリアルタイムでプロモーションに活用できます。

例えば、テレビショッピングでは放送中に現在の購入数をリアルタイムで発表し、「これだけ売れています!」と購入意欲を搔き立てる方法が取られることが多いです。

また、ビッグデータを活用し、リアルタイムで顧客が求めているものを発信するという方法もあります。

ターゲットとする顧客を選定し、顧客データを解析することで、確実性の高いプロモーションができる反面、個人情報の取り扱いには注意が必要です。

顧客データを活用して顧客のニーズにあわせて提案をすることが求められます。

話題性を利用したプロモーションができる

話題性を利用したプロモーションができるのもリアルタイムマーケティングの特徴です。

世間で話題を集めているニュースに企業目線でコメントして、知名度や企業イメージを高める狙いで行います。

近年はX(旧Twitter)やFacebook、Instagramなどで公式アカウントを持つ企業も増加しており、SNSで話題性のあるニュースに言及することで親近感を感じられる人も少なくないでしょう。

顧客との距離を縮められたり、SNSの投稿が拡散されれば新規顧客の知名度拡大やリード獲得の期待も持てます。

しかし、不謹慎な要素が含まれていたりユーザーから反感を買ってしまうような内容であれば炎上してしまう可能性もあり、かえってイメージが悪くなる恐れがあります。

また、「広告宣伝」の意図が先に伝わってしまうと不信感を持たれる場合もあるため、SNSの活用は慎重に行いましょう。

リアルタイムマーケティングの具体的な手法

リアルタイムマーケティングの具体的な手法についてご紹介します。

具体的には以下の4点です。

  1. チャットボット
  2. SNS
  3. 検索エンジン
  4. Webサイト訪問ユーザーの行動情報

1.チャットボット

チャットボットを活用すれば、リアルタイムで顧客のコミュニケーションがとれます

初めはAIによる質問回答が行われ、疑問や問題が解決しないのであればサポートデスクに繋ぐという流れを汲んでいるサイトが多いです。

顧客の疑問や不安を解消することにより、確実に安心して購入に進めるため機会損失を防ぐ役割が期待できます。

また、質問に答える中で、顧客の求めるものを読み取り、よりその顧客にマッチした製品やサービスの紹介を行い購入につなげるという方法もあります。

チャットボットで多く寄せられる質問は「よくある質問(FAQ)」ページに掲載することもでき、サイト自体の改善にもつながるでしょう。

2.SNS

SNSに投稿された顧客のコメントをリアルタイムで分析し、企業側からアプローチが可能であるという方法です。

例えば、自社製品に対する不満や不具合などについての投稿がSNS上で確認出来た際に、こちらからコンタクトを取ってサポートするという方法があります。

顧客からの問い合わせを待つ「パッシブサポート」に対し、企業側が不満・問題を発見して積極的にサポートしていく手法は「アクティブサポート」と呼ばれています。

このSNS活用の事例としては、「ユニクロ」の公式アカウントが挙げられ、ユーザーが自社製品を購入した旨のポストを発見したら、それをリポストしてコミュニケーションを図っています。

また、SNSの活用はこれだけにとどまらず、先にご紹介した話題性のあるニュースにコメントするという方法もあります。こちらは「共感を呼ぶコメント」をすることが求められるため、センスが問われる部分があります。

3.検索エンジン

3つ目は検索エンジンを活用したリアルタイムマーケティングです。

検索エンジンで注目されているワード、検索されていることが多いワードをいち早く読み取って、コンテンツを作成する方法です。

キーワードを調べる方法は「Googleトレンド」や「ラッコキーワード」などのツールを活用するといいでしょう。

コンテンツを作成する際も、話題性を利用するためなるべく公開までのスケジュールが早い方が望ましいです。

4.Webサイト訪問ユーザーの行動情報

自社のWebサイトを訪問したユーザーの行動情報を活用し、パーソナライズする手法もあります。

パーソナライズとは、顧客の属性や行動履歴などのデータを元に、ニーズに合った商品を提供するという手法のことです。

例えば、商品の使用方法の説明ページの滞在時間が長い場合は、説明動画をポップアップ表示させるといったことが挙げられます。

ユーザーがいま必要な情報を提供するために、リアルタイムに表示するという方法になります。

リアルタイムマーケティングのメリット

リアルタイムマーケティングには以下の3つのメリットがあります。

  1. 顧客との距離が縮まる
  2. 新規顧客獲得のチャンスにつながる
  3. ターゲティングの精度が高まる

1.顧客との距離が縮まる

リアルタイムマーケティングは、顧客とコミュニケーションを取ることにより心理的距離が縮まると考えられます

顧客とのコミュニケーションを重ねれば顧客は自社のファンになる可能性もあり、継続的に自社製品を購入し続けてくれるかもしれません。

最近よく取り入れられている方法として、自社製品を紹介するライブ配信をして、リアルタイムで情報発信し視聴者からの質問にも答えるというものです。こういった企画は、顧客と企業の距離が縮まるだけでなく、配信の中でやり取りを行うことによりそのまま購入につながる可能性もあります。

疑問や不安をコメントで投げかけてその場で解消できるなど、リアルタイムで物事が進んでいきます。

こういった施策は企業と顧客の関係性を深めるのに有効です。

2.新規顧客獲得のチャンスにつながる

リアルタイムマーケティングは新しい顧客の獲得のチャンスにもつながります。

SNSでの積極的な情報発信は企業やブランドなどの認知拡大が期待できます。

SNSの投稿をきっかけにブランドを知ったというケースも少なくありませんし、口コミが広まれば新規顧客を獲得するチャンスにつながるでしょう。

また、SNSが普及する前の代表的なリアルタイムマーケティングとしてテレビショッピングが挙げられます。

テレビショッピングは店頭に足を運ばない顧客の興味を惹ける可能性があり、自社を知らない人にもテレビを通じてプロモーションが可能です。

放送中に「現時点での購入数」「セール価格での限定販売数」などを伝えることで、購入意欲を刺激させて購入を促進できます。

「200個限定で現在150個売れて、残り50個!」と言われれば、顧客はすぐさま購入に踏み切ることも考えられます。

放送される曜日・時間により視聴者層を予想して紹介する商品をえらぶことで、テレビショッピングでの宣伝効果をさらに高められます。

このように、何かをきっかけとして新規顧客を獲得し、さらにその顧客が口コミを発信することで次の顧客を呼ぶことも多いです。

3.ターゲティングの精度が高まる

リアルタイムマーケティングの実施は、ターゲティングの精度が高まる点もメリットとして挙げられます。

近年は、「ライブコマース」というマーケティングが注目されており、これはライブ配信を活用した販売方法のことです。

若年層はテレビを見ることが少なくなっており、YouTubeやインスタライブ、X(旧Twitter)などを視聴・閲覧する割合の方がが多い人も増えています。

そんな中、「ライブコマース」を活用することで、若年層をターゲットとする企業は有効にマーケティングができるでしょう。

コメントに返信しながら配信を進めることで、顧客との距離を縮めながら宣伝ができます。

ライブ配信で注目を集めるためには、有名人やインフルエンサーに出演してもらうのが有効です。

知名度が低い企業の場合、まず視聴者を増やすことから始めましょう。

リアルタイムマーケティングの活用事例

ここからは、リアルタイムマーケティングの活用事例についてご紹介します。

1.テーマパークの待ち時間

東京ディズニーランドやユニバーサルスタジオジャパンなどのテーマパークでは、各アトラクションの待ち時間をリアルタイムで表示しています。

アトラクションの入り口前に待ち時間が表示されていると、「待ちたくない」という心理から他のアトラクションへ行くことを誘導する目的も兼ねています。

公式アプリでも確認できるため、顧客は移動する前から待ち時間を把握できるため効率よくパークを回れます。

また、公式アプリから確認できるということは、パークに入園する前から待ち時間を把握できるということなので、「今日は待ち時間が少なくて混雑してなさそう」と感じて来園を検討するための情報として役立てている人もいます。

顧客にとっての利便性だけでなく、来園者増加にもつながる良い活用事例と言えるでしょう。

2.話題性を利用したプロモーション

話題性を活用したプロモーションの例を紹介します。

オレオ「停電、大丈夫」

2013年にアメリカで開催されたスーパーボウルの試合中に起きた停電でのプロモーションです。

停電で試合が中断している最中に「オレオなら暗闇の中でもダンクできる(オレオを牛乳に浸す)」という文言が入ったオレオと牛乳の画像を投稿し、話題を集めました。

このポストは1.5万回以上のリポストを記録し、オレオの売上にも貢献したことでしょう。

試合の中断中に素早く画像を準備して投稿したという対応の速さから、常に準備をしていたことがうかがえます。

日清カップヌードル「麺がぁぁぁぁ」

「金曜ロードショー」で放映された「天空の城ラピュタ」のワンシーンにあるセリフをオマージュして、「麺がぁぁぁぁぁ!!!」と投稿した日清カップヌードルの事例です。

「天空の城ラピュタ」の放映中にシーンに合わせてX(旧Twitter)で「バルス」とポストする恒例イベントに合わせたプロモーションとなっています。

7.7万のリポストを記録するなど、大きな話題を呼びました。

日本コカ・コーラ「オリンピックがまた東京にやってくる」

日本コカ・コーラは東京オリンピック開催決定直後の午前5時に「オリンピックがまた東京にやってくる」という写真付きのポストを投稿しました。

東京オリンピックが決定した興奮冷めやらぬ中、早朝に投稿したという対応の速さは鮮度の高い投稿となり、認知拡大に大きく効果があったでしょう。

コカ・コーラは認知度が高い商品ですが、多くの人に印象付けるという上で非常に効果的で、何か飲み物が欲しくなった時に真っ先に思い浮かぶという効果も期待できます。

まとめ

この記事では、リアルタイムマーケティングについての説明とメリットや活用事例などを紹介しました。

リアルタイムマーケティングは顧客のニーズを理解し、素早く情報提供をする必要があり、普段からリサーチすることやスピード感のある分析が重要となります。

迅速さが必要となる故、十分な検討を重ねる前に発信してしまい「誤った対応」にもつながる恐れがあるため注意が必要です。

慎重かつ大胆に顧客の求める情報を意識し、適切なマーケティングを行いましょう。

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