見込み顧客と潜在顧客の相違点とは?効果的なアプローチ方法の紹介

2021年11月30日
マーケティングや営業活動において、顧客獲得のために欠かせない「見込み顧客」。しかし、見込み顧客と混同されやすい定義に「潜在顧客」があり、明確な違いを理解できていないという方もいるのではないでしょうか。

この記事では、見込み顧客と潜在顧客について、両者の定義や違い、それぞれの効果的なアプローチ方法について紹介します。

見込み顧客と潜在顧客の違い

見込み顧客と潜在顧客は、「自社の商品・サービスに対して、認知や購買ニーズがあるかどうか」という点で区別されます。

下記で、それぞれの定義を詳しくご説明します。

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見込み顧客の定義

見込み顧客とは、自社の商品・サービスの存在を認知していて、興味関心を持っている顧客のことを指します。顧客が自分自身のニーズを自覚しているため、いずれ自社の商品・サービスを購買する可能性があります。

潜在顧客の定義

潜在顧客とは、自社の存在を認知しておらず、商品・サービスについて興味・関心を持たない顧客を指します。顧客自身の課題・ニーズについても自覚していない状態ですが、企業によるアプローチによってニーズを顕在化することで、自社商品・サービスと結び付き、見込み顧客へと移行する可能性を秘めています。

このように、見込み顧客と潜在顧客とでは明確な違いがあるため、同じアプローチ方法では効果が発揮されません。

見込み顧客には「買ってもらうアプローチ」、潜在顧客には「知ってもらうアプローチ」が必要です。下記では、それぞれに適したアプローチ方法を紹介します。

見込み顧客への効果的なアプローチ方法

見込み顧客への効果的なアプローチは「継続的なフォローアップ」です。

見込み顧客はすでに商品・サービスへの認知や興味関心を持っている状態ですが、温度感は人によって異なります。本格検討している温度感の高い顧客もいれば、「とりあえず情報を探しているだけ」といった温度感の低い顧客も存在します。

購入・成約へと行動を促すためには、継続的なフォローアップによって関係性を構築して、見込み顧客のニーズを高めていくことが重要です。

見込み顧客へのフォローアップ

フォローアップの要となるアプローチが「見込み顧客の育成」です。ここからは、見込み顧客の育成に有効なフォローアップの方法を紹介します。

メルマガの定期的なアプローチで見込み顧客を育成

見込み顧客へのフォローアップには「メルマガ(メールマガジン)」の配信が効果的です。

資料請求や会員登録、メルマガ登録などから取得した見込み顧客のメールアドレスに、定期的に情報を発信することで関係性を構築できます。

たとえば、イベントに訪れた顧客にメルマガ登録してもらうことで、その後も継続的に接点を持つことが可能です。

最近では、LINEの公式アカウントを用いてメルマガのように定期配信する方法もあります。LINEは日常的なメッセージのやり取りに使用している方が多いため、より身近に接点を持てるといった魅力があります。

DMでターゲット別にフォロー

見込み顧客のニーズに合わせてアプローチできる方法が「DM(ダイレクトメッセージ)」です。見込み顧客の属性やニーズ、購買への熱量に合わせたメッセージを配信・送付することで、画一的なメルマガ配信よりもアプローチの精度を高められます。

また、DMには大きく分けて、手紙とWebの2種類があります。手紙は見込み顧客の住所に印刷物を送付するため、保管性や開封率の高さ、記憶への定着力の高さなどが利点です。作成や郵送に費用がかかるため、エリアやターゲットを絞ったアプローチが重要といえます。

Webでは、個人宛の電子メールのほか、SNSのDM機能を用いる方法があります。印刷や郵送コストがかからないほか、ECサイトやWebサイトなどと連携してクリックを促しやすくなるといった利点があります。

電話で密なコミュニケーションを図る

電話も見込み顧客のフォローアップとして有効な手法のひとつです。直接的なコミュニケーションを取れるため、短時間で興味関心を引きやすいといった利点があります。

また、メールやチャットで何度も往復するコミュニケーションと比べて、電話は一度話すだけで理解が深まりやすくなります。見込み顧客の関心・興味の変化に合わせて、リアルタイムに価値のある情報を伝えることも可能です。

電話での密なコミュニケーションがうまくいけば、見込み顧客との距離も早く縮まる可能性も期待できるでしょう。

MAで見込み顧客へのフォローアップを効率化する

MA(Marketing Automation)とは、企業のマーケティング活動を自動化するツールです。

マーケティング支援ツールともいわれ、見込み顧客の管理に加えて、Webサイトの効果測定、メールの作成・配信といったあらゆる機能を搭載しています。

MAを利用すれば、見込み顧客へのフォローアップを効率的に実施できるほか、その効果を測定して改善につなげることが可能です。

また、見込み顧客がどのようなコンテンツを見ているかWeb上の行動を分析して、より温度感の高い見込み顧客を自動で選別する機能も備わっています。見込み顧客の育成や選別により、効率的かつ精度の高いアプローチを実現できます。

潜在顧客へのアプローチ方法

潜在顧客には、セールスよりも「顧客自身の課題やニーズに気付いてもらうこと」を優先してアプローチすることが重要です。

なぜなら、顧客自身の課題やニーズを自覚していない状態で商品・サービスを宣伝しても、「自分にとって必要ではないもの」と認識されてしまうためです。

潜在顧客を見込み顧客へと変えるためには、自社商品・サービスのターゲットがどのような課題・問題を持っているのか分析し、ターゲットに適したアプローチを実施する必要があります。

潜在顧客へのアプローチとして有効な方法には、以下が挙げられます。

アウトバウンド型マーケティング

アウトバウンド型マーケティングとは、「内から外への流れ」というアウトバウンドの意味から転じて、自社から顧客に発信していくマーケティングの手法です。潜在顧客に対して、自社や商品・サービスに対する認知を高めるために有効です。

チラシや新聞といった従来の紙媒体広告もアウトバウンド型ですが、インターネットの普及によってコンテンツの提供手段やその形態も変化しています。

アウトバウンド型マーケティングでは、以下のようなメディアが活用されています。

・アナログ:ラジオ、テレビ、チラシ、新聞、雑誌、展示会

・デジタル:メルマガ、インターネット広告

ただし、企業が伝えたい情報を不特定多数に発信するため、顧客が拒否感を覚える可能性があり、メディアが多くなるほどコストが増加するといった注意点もあります。

インバウンド型マーケティング

企業から顧客に対して一方的にアプローチするアウトバウンド型マーケティングに対して、顧客から自発的に行動するよう促すマーケティング手法を「インバウンド型マーケティング」といいます。

インバウンド型マーケティングでは、顧客が持つ問題・課題・ニーズに対して、それを解決するための情報を企業が提供します。一方通行の情報発信となるアウトバウンド型と比べて、潜在顧客の興味関心・信頼の醸成につながることが期待できます。

アウトバウンド型マーケティングよりも中長期的なアプローチが必要ですが、低コストかつ継続的に見込み顧客化へとつなげられる利点があります。

インバウンド型マーケティングとして以下のような手法があります。

オウンドメディア

オウンドメディアとは、企業が運営するWebメディアを指します。

ユーザーが求めているコンテンツを提供し、自社の商品・サービスに関心を持たせることで、見込み顧客へと転換できます。オウンドメディアの利点は、一度コンテンツを作れば、継続的に見込み顧客を獲得できる点です。作成の自由度が高いため、企業が発信したい情報を伝えることができます。

SNS

TwitterやInstagram、FacebookなどのSNSを利用して、潜在顧客を発見することも有効です。SNSにはリツイートやシェアといった拡散性のある機能が備わっているため、見込み顧客によって情報が拡散されると、潜在顧客層にまで認知が広がる可能性があります。

また、SNSを介して双方向のコミュニケーションを取ることで、潜在顧客に見つけてもらった後に、自然に見込み顧客化へとつなげられる利点があります。潜在顧客から拒否感を抱かれにくく、信頼関係の醸成やファン化にもつながりやすいことが利点です。

インバウンド型とアウトバウンド型を組み合わせる

従来のマーケティング活動では「アウトバウンド型」がメインでした。

しかし、インターネットでの情報収集が可能になった現代において、主要四媒体(新聞・雑誌・テレビ・ラジオ)といった広告宣伝は現代人のスピード感とは合わず、十分な効果が期待できなくなっています。このような背景から、現在ではインバウンド型マーケティングが主流になりつつあります。とはいえ、アウトバウンド型マーケティングは、潜在顧客に対する認知をアップさせて、購買意欲を短期間で高められる効果があることも事実です。どちらか一方ではなく、アウトバウンド型とインバウンド型組み合わせて、効率よく潜在顧客にアプローチすることが重要です。

双方の特徴をまとめると、以下のようになります。

アウトバウンド型:幅広い層にコンテンツが届く、顧客を獲得できるまでの時間が早い

インバウンド型:効率的かつ低コストでアプローチでき、鮮度の高い情報発信ができる

見込み顧客の発掘・育成にはMAの活用が有効

顧客を獲得して、自社商品・サービスの売上向上を図るためには、潜在顧客と見込み顧客の双方に適切なアプローチを実施することが重要です。そのために有効なツールが「MA」です。

MAには、マーケティングのあらゆるプロセスに役立つ機能が備わっており、業務の効率化、アプローチの精度向上を図ることができます。

①リードジェネレーション

自社をまだ知らない潜在顧客にアプローチを実施して、見込み顧客へと昇華させることを「リードジェネレーション」といいます。MAには、LP・登録フォームの作成、メールの自動送信、イベント出席管理などの機能が備わっており、潜在顧客のなかから見込み顧客を獲得することが可能です。

②リードナーチャリング

見込み顧客化したユーザーに対して、継続的な情報発信で関係性を構築し、購買意欲を高めることを「リードナーチャリング」といいます。MAには、メールの自動配信、問合せや資料請求後のステップメール配信などの機能が備わっているため、適切なタイミングで見込み顧客へのフォローアップを実施できます。

③リードクオリフィケーション

Webサイトやイベントなどから獲得した見込み顧客の興味関心・購買意欲を分析し、温度感の高い見込み顧客を選別することを「リードクオリフィケーション」といいます。MAには、獲得した見込み顧客に対して、Web上の行動やメールの開封率、イベントへの参加有無などをスコアリングする機能が備わっています。より確度の高い見込み顧客を見つけて、その後の営業アプローチへとつなげられます。

まとめ

今回は、見込み顧客と潜在顧客の定義や相違点、それぞれに効果的なアプローチ方法を紹介しました。効果的なフォローアップをするにはMAツールが必要です。

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