インサイドセールスとマーケティングの違いや関係を解説

2023年10月19日
昨今注目を集めている内勤型の営業手法インサイドセールスは、コロナ禍の影響で導入する企業が増加しています。ですが、インサイドセールスの役割が既存のマーケティングチームと被ってしまう部分があるため、両者の違いを理解したいと考える方は多いでしょう。

インサイドセールスとマーケティングの連携をより強めることで受注率の向上につなげたいと考える方のために、この記事では、インサイドセールスとマーケティングの連携をより強めることを目的に、インサイドセールスとマーケティングの違いや関係性について詳しく解説しています。

インサイドセールスについて

2020年以降、新型コロナウイルスの感染拡大により対面での営業が難しくなったことで、インサイドセールスを導入した企業は多くなっています。マーケティングとの違いを明確にするために、まずはインサイドセールスについて、特徴や必要性を解説していきます。

インサイドセールスとは

インサイドセールスとは、直訳すると内勤営業となるように、電話やメールなどのコミュニケーションツールを用いて顧客や見込み顧客であるリードにアプローチし、商談機会の創出や提案などを行うことです。

インサイドセールスは、新規のアポ獲得が主な役割ですが、リードナーチャリング、いわゆる見込み顧客の育成を目的としています。インサイドセールスを配置することで、購買意欲が高まった見込み顧客のみをフィールドセールスに渡すなど効率的に営業活動が行えます。

インサイドセールスの特徴

インサイドセールスは、移動による時間のロスがないことで商談数の増加が期待できます。また、電話やメールなどのコミュニケーションツールを用いる営業手法により、見込み顧客とのさまざまなコミュニケーションが可能になるため、営業活動の質の向上につながります。

受け身のインサイドセールス

インサイドセールスでは、受け身のインサイドセールスと呼ばれるSDR、いわゆる反響型インバウンドセールスの役割もあります。マーケティングから引き継いだ見込み顧客を育成していく営業手法で、問い合わせや資料請求などの自発的なアクションを起こした顧客に応対し、購買意欲を高めたうえでフィールドセールスに引き継ぐ役割を担っており、安定した売上を維持しやすい傾向があります。

攻めのインサイドセールス

対して攻めのインサイドセールスと呼ばれるBDR、いわゆる新規開拓型アウトバウンドセールスの役割もあります。こちらは特定の企業をターゲットに施策を講じる営業手法で、DM送付や架電など積極的な働きかけで、顧客との商談を獲得しフィールドセールスに引き継ぐ役割を担っており、大きな成果を期待できます。

インサイドセールスの必要性

インサイドセールスを取り入れた営業の分業体制では、営業活動の活性化や業務コストの削減など、業務を効率化する効果があります。また、昨今ではインターネットの普及により顧客が情報収集や比較を行う機会の増加から、買い手主導の購買行動に変化しています。

そのため適切なタイミングでの情報提供が必要になりますが、インサイドセールスでは継続的な情報提供により、顧客との関係強化が図れます。さらに商談までインサイドセールスが行っている企業は2020年6月時点で6割を超える結果となっています。

参照:活用企業の6割、インサイドセールスで商談まで実施 コロナ収束後も9割が継続を希望/インターパーク調査

マーケティングについて

インサイドセールスの特徴や役割、必要性について詳しく解説しましたので、次はマーケティングについて解説していきます。マーケティングと混同されやすいセールスとの違い、マーケティングの必要性を明確にしていきましょう。

マーケティングとは

マーケティングとは、簡単に説明すると企業活動において商品やサービスが自然と売れるような仕組みを構築することです。市場調査や商品開発をはじめとした、営業、宣伝、販売や販促などの全てのプロセスが含まれています。

セールスとの違い

マーケティングは自然と売れるような仕組みを構築することですが、セールスはこちらから売り込みをかけることです。セールスにはセールストークが用意され、販売マニュアルに従って飛び込み営業などで売り込みをかけます。

そのため顧客の意思が尊重されることはなく、売り込みたい願望だけが場の雰囲気を支配し、無理に購入させられるのではないかと顧客が萎縮し売れるものが売れなくなってしまう状態にありました。これがセールスとマーケティングの大きな違いです。

人気のマーケティング手法

マーケティングの手法は、インターネットやITの発達によって大きく変化し、現在ではデジタルマーケティングの割合が大きくなっています。消費行動がデジタル化している昨今では、企業のマーケティングがデジタル中心になりつつあります。

2020年4月時点で、デジタルマーケティング部門を設置し、運用体制を整えている企業は多く、デジタルマーケティングで複数の施策を実施し、データを集約、分析し適切な施策へと改善している企業もあります。

参照:デジタルマーケティングの潮流と実態

マーケティングの必要性

マーケティングは、企業が存続し売上を上げていくために欠かせません。なぜかというと、さまざまな製品やサービスが存在する現在では、自社を選んでもらうための施策が必要になるからです。具体的な例としては、消費者の細かなニーズの把握や顧客満足度を上げることです。ただ商品を販売するだけでなく、お客様に価値ある商品を届けるためには、マーケティングの役割が重要になってきます。

インサイドセールスとマーケティングの違いと関係

インサイドセールスとマーケティングそれぞれについて詳しく解説したことで、両者に対する理解が深まったのではないでしょうか。次に、インサイドセールスとマーケティングに、どのような違いと関係があるのかについて解説していきます。

違いと関係は企業によって異なる

インサイドセールスは、商談までインサイドセールスが行う場合もあるなど、担当範囲や担当業務は企業によって異なります。そのため、違いや関係、見込み顧客の育成における役割についても企業ごとに異なります。

共にリードナーチャリングの一端を担っている

インサイドセールスとマーケティングは企業によって違いが異なりますが、角度の高い案件を生み出し、受注に繋がる案件をフィールドセールスに引き渡す、という売上に繋がるための活動に関して共通の目的を持っています。

さらに、インサイドセールスとマーケティングはリードナーチャリングと呼ばれる見込み顧客の育成の一端を担う者同士です。連携し合うことで、フィールドセールスの受注率が向上すれば、売上を拡大させることができます。

インサイドセールスとフィールドセールスの関係

インサイドセールスとマーケティングの違いは企業によって異なるとお伝えしましたが、実はフィールドセールスとの関係も企業によって異なります。一般的なフィールドセールスとの関係の例を3つ紹介していきますので、担当範囲や担当業務を決める際の参考にしてください。

①分業型

まず1つ目は、最もポピュラーな分業型です。営業ステージを分解し、決められた基準をクリアした場合にフィールドセールスに引き渡す方法で、こちらは、各担当者が全体戦略を理解している必要があります。

さらに活動が絞られることによって生産性が向上するというメリットもあります。ですが、顧客にとって、相手の役割がわかりづらい点、引き継ぎ漏れによる放置や責任の所在が不明瞭な点がデメリットとなっています。

②独立型

2つ目は、評価が行いやすい独立型です。商材や地域、顧客規模、既存顧客といった状況によって顧客ごとに分担する方法で、こちらは、各担当者にアプローチからクロージングまでの幅広いスキルが必要になります。

さらに、分業型と違い引き継ぎ漏れなどによる、齟齬が発生しにくくなっています。ですが、訪問を要求された場合に対応が難しく、またすべてのメンバーに幅広くスキルが求められる点がデメリットとなっています。

③協働型

3つ目は、検討期間が長い商材で見られる協働型です。分業や上下関係のない方法で、インサイドセールスとフィールドセールスが一つのチームでプランを立てて協働、攻略していくことで戦略的なアプローチと充実した顧客フォロー体制が両立されています。ですが、チームによって生産性が違い、全体の運用が難しく、インサイドセールスが営業補佐の役割になってしまう点がデメリットとなっています。

インサイドセールスとマーケティングの連携方法

インサイドセールスとマーケティングは企業によって担当範囲や担当業務は異なりますが、密接な関係にあるため、相互連携を強化する必要があります。こちらでは、インサイドセールスとマーケティングの連携方法を6つ紹介していきます。

①コミュニケーション密度を高める

まず1つ目は、コミュニケーション密度を高めることです。インサイドセールスとマーケティングがコミュニケーション密度を高めることで、両者の連携を促進し、ビジネスの成果を高めることになります。

コミュニケーション密度を高めるための具体的な例として、定期的に会議することや報告書を共有する、チャットツールでグループチャットを作成するなどリアルタイムのコミュニケーションです。

さらにインサイドセールスとマーケティングが共通の目標に向かうために、両者が共通の言語を使うことも重要です。インサイドセールスが使用する専門用語や言葉をマーケティング部でも理解されるようにすることでスムーズにやりとりできます。

②目標設定

2つ目は、目標設定をすることです。インサイドセールスとマーケティングはビジネス成功に欠かせない存在ですが、独立して働くことで連携不足に陥ってしまいます。そのため共通の目標設定をすることが必要です。目標設定の具体的な例は、数値目標の設定です。

目標達成のために、マーケティングでは売れる見込み顧客をインサイドセールスに提供する必要があり、インサイドセールスはマーケティングの施策を受け、顧客へ変換することが求められます。このように両者が共通した目標に向けて、お互いの役割を認識した上で役割分担を決めることが重要です。さらに目標設定の進捗を共有することで、改善点の洗い出しや施策の見直しなども行いやすくなります。

③データ共有

3つ目は、データ共有をすることです。インサイドセールスとマーケティングの連携においてデータ共有は非常に重要です。共有されたデータで双方のチームが協力してマーケティング施策を立てる際に役立ちます。ですが、共有の際プライバシーに関する法律や企業の倫理規定を遵守することが必要です。また共有されたデータは適切な形で保存し、セキュリティを確保しなければなりません。

④業務範囲の擦り合わせ

4つ目は、業務範囲の擦り合わせをすることです。顧客サポートにおいて、インサイドセールスとマーケティングは役割分担することで、効率よく効果的にサポートを提供することができます。また役割分担をすることで、問い合わせに対する的確な対応や顧客満足度の向上が期待でき、さらには商品やサービスの改善点、課題を把握し、より適切な施策の検討につなげることができるでしょう。

⑤インサイドセールスにつなぐ際のリードの条件

5つ目は、インサイドセールスにつなぐ際のリードの条件を決めることです。マーケティングからインサイドセールスに優先的につなぐ見込み顧客であるリードの条件を作成し、インサイドセールスが優先的に対応する顧客を明確にすることで、受注率の向上につながります。

⑥フィールドセールスへつなぐ際のリードのフォロー期間や頻度

6つ目は、フィールドセールスへつなぐ際のリードのフォロー期間や頻度を決めることです。インサイドセールスの業務はフィールドセールスへの橋渡し役です。そのため、見込み顧客とどのくらいの期間や頻度でコミュニケーションをとってからフィールドセールスに繋ぐのか決めておくことで部門間の連携をスムーズに行うことができます。

まとめ

インサイドセールスとマーケティングの違いや関係性について解説してきました。インサイドセールスとマーケティングは、見込み顧客の育成という点では共通していますが、その役割や業務は企業によってさまざまです。ですが、見込み顧客の受け渡しを頻繁に行うためその関係は密接でなければなりません。この記事を参考に社内での連携を強めることで受注率を向上させていきましょう。

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